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穴場カフェ!ひっそり佇む内蔵で自分時間「和風喫茶まち蔵カフェ」

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こんにちは。東京から半径25km以内にある埼玉県東南部地域に位置する越谷市。

 越谷市内で休日を過ごすならファミリーやカップルに大人気の誰もが知る「イオンレイクタウン」。"mori"、"kaze"、"LakeTown OUTLET"の3つの施設からなり、ショッピング・グルメ・エンターテイメントとなんでも揃う国内最大級のショッピングモール。

近代化されたなかでも、実は越谷市は日光街道の通る歴史ある第三の宿場町。また、元荒川などの5本の一級河川流れる水郷。そんな越谷市に江戸時代末期に建てられた内蔵を曳家(ひきや)工法や漆喰(しっくい)施工のより、コミュニティ施設として現在に引き継がれ蘇った。

 今回お邪魔した、こちらの蔵カフェを営まれているのは、ご年配のこちらの御夫婦。蔵の歴史や店内を丁寧に一つ一つ説明してくれる話好きで気さくな店主(以下、「お父さん」という)。そんなお父さんを支え、注文から食事提供まで親切に対応してくれる店主の奥さん(以下、「お母さん」という)。

 そんな蔵カフェで、落ち着いた歴史ある雰囲気のなか珈琲や軽食で休憩されてはいかがでしょうか!?



越谷市の歴史

 簡単に ”越谷市の歴史” を振り返ると、江戸時代に日光街道が整備され、江戸の日本橋から第三の宿場町として栄えた越ヶ谷宿。

 日光街道は、江戸時代に江戸(日本橋)を基点とし、日光東照宮まで江戸時代の五街道(東海道、中山道、甲州街道、奥州街道、日光街道)の一つであり、江戸から日光までの約140kmを結ぶ街道である。

 日光には、東照大権現と崇められた徳川家康の墓があり、歴代将軍や諸大名の社参(しゃさん)の道として整備された。また、江戸から宇都宮までは東北へ向かう奥州街道と重複しているため、参勤交代の大名の通行も多かった。

『まち蔵カフェ店内一階(日光街道宿場ポスター)』



外観

『和風喫茶まち蔵カフェ(外観)』

 三棟の蔵から保存状態の良かった内蔵を改修され現在に至るとは言え、初見で印象に残ったのでが、江戸時代(築150年以上)からある建造物とは思えないほどの立派に佇む「油長内蔵」。

 庭先には綺麗に引き詰められた引石、敷地の庭先には大きな植物に囲まれ、蔵のお大きな垂れ幕、見事に現代風リノベーションとマッチしている。

油長内蔵(あぶらちょううちくら)

 江戸時代末期の約150年前に建てられたとされ、「油長」の屋号を持つ山崎家が代々所有してきたものです。幕末の国学者「平田篤胤(ひらたあつたね)」は、しばしば門人(門下生)の指導に越谷へ就いており、山崎家に逗留したと伝えられます。
(中略)
 2013年に、保存状態の良かった内蔵を残し、修復作業(曳家工法、漆喰工法など)により、2017年に越谷市に寄贈されました。

引用元:『油長内蔵運営協議会』



内観

 

【一階】入り口と軒先

 入口で靴の脱ぎ場に困っていると、丁寧に説明してくれたのが気さくで話好きのお父さん。

店内は〈土足禁止〉となっているので、軒先で履き物を脱いで入店なのでご注意を。(下駄箱等ないので、すのこに並べてOK)

 

体温チェックと手指の消毒を行いお店の中へ、テーブル席のアクリル板や常時換気など感染対策は徹底され飲食店での安心感を感じる。

【一階】フロア・トイレ

店内にお邪魔すると杉の無垢材と足の肌触りが、なんとも心地よい。ぜひ、素足でお試しいただきたい。

 蔵の特徴として夏は涼しいので、エアコンがそんなに効き過ぎる事もない。そして、長時間の滞在でも体が冷え過ぎることもないため、冷え性の方でも寛げる空間を楽しむ事ができる。

『まち蔵カフェ店内一階(テイクフリーコーナー)』

 こちらにはたくさんの越谷市の歴史や地元地域活動、フライヤー、リーフレット、小冊子が揃えられもちろん興味のある方は無料で持ち帰ることができる。

『まち蔵カフェ店内一階(客席)』

 天井の照明器具には、丸天井半埋込吊下型が梁の間に設置され、電球色は暖色系でオレンジの温かみのある照明にも蔵全体としてのバランスや雰囲気も楽しめる。

また、比較的明るさを抑えた、落ち着きのある色で、目も疲れにくく、リラックス効果も。

 内装材木色の違いは、元々の天井や梁などは150年以上ある経年変化した材木色と、リノベーションされた床や冊子部分は淡い材木の色とのこと。

  • 【軒先(屋根下)】・・・二人掛けテーブル×1、一人掛けテーブル×1
  • 【屋内(一階)】・・・四人掛けテーブル×2
  • 【屋内(二階)】・・・座敷長テーブル×2、横並び二人掛けテーブル(勉強机利用可)×1、二人用腰掛け椅子×1

 トイレは男女兼用で一つあり、隣の手洗い場も綺麗にリノベーションされています。反対側には、少し勾配がきつい階段があり一段踏むごとに "ギシィギシィ" と、風情のある音を響かせ二階に上がることができます。



【二階】平田篤胤(あつたね)と油長(あぶらちょう)山崎家資料展

 二階に上がってみると本に囲まれたお父さんが、お仕事中にお邪魔します。

真っ先に目に飛び込んできたのが、大きな梁と和紙製の大きな丸型提灯が、江戸時代にタイムスリップしたような感覚。

こちらでは、「住まい・まちづくり相談会」や「空き家・空き地相談」等が定期的に開催され、地域住民に新しいコミュニティーの場としても活用している。

お父さんが自分の秘密基地を紹介するかのように、二階にある展示物やレイアウトや利用・使用目的を丁寧に説明してもらえるサービス。

 本棚の囲まれた一角のテーブル席では、地元の大学生が卒業論文にも使用しているとか・・・。

 そして、こちらにある豊富な書籍も店内での読書は勿論、訪店者の方に貸出しもしているそうで、借りたい方はお店のスタッフまでお声がけ下さい。

『まち蔵カフェ店内二階(灯籠オブジェ)』

二階の部屋の片隅には、籠染の型を灯籠の筒状に加工し、モダンで落ち着いた雰囲気を醸し灯籠オブジェとして蘇らせされたモノ。値段にすると約5万円程と高価な作品。

「籠染灯籠(かごぞめとうろう)」とは

籠染めは浴衣などの生地の藍染技法の一つ。
 籠染めを行っていた市内にある某染物工場で保管されていた真鍮製の型を、市内のプロデューサーによりオブジェとして作品化された。日光街道越ヶ谷宿などの商店では、店先に飾られています。



食事メニュー

 食事メニューがこちら。種類はそんなに多くはなく、ドリンクは珈琲を始め紅茶、抹茶が用意され、食事はサンドイッチの軽食が召し上がることができ今回は、「アイスコーヒー(クッキー付き)」を注文。

『まち蔵カフェ(お食事メニュー)』

『まち蔵カフェ店内一階[アイスコーヒー(クッキー付き)]』

 全ての席には、アクリル板が設置や換気といった感染対策の徹底され、床は無垢材を使用された素足の心地良さ、改装された木の香り、店内のBGMにはこの夏の時期に欠かせない " のど自慢 "や” 高校野球 ”の解説、故郷の実家に帰省したような落ち着いた雰囲気でコーヒーを啜る。



Date & Access

 越ヶ谷「和風喫茶 まち蔵カフェ」の利用案内とアクセス方法はコチラ。

  • 営業日:金曜/土曜/日曜(毎週)
  • 営業時間:10:00 〜 17:00(L/O 16:30)
  • 入館料・相談料:無料
  • 公共交通機関:東部スカイツリーライン「越谷駅」より徒歩5分
  • 所在地:〒343-0813 埼玉県越谷市越ヶ谷三丁目2-19-5

 

 車でお越しの方は、お店の周りには専用駐車場らしきスペースは見当たらないので、公共機関での来店をオススメします。都内方面から電車でお越しの方はこちらでアクセス!

鉄道アクセス

  • 〈東京〉〜JR上野東京ライン〜〈北千住〉〜東京スカイツリーライン〜〈越谷〉
  • 〈浅草〉〜東京スカイツリーライン〜〈越谷〉
  • 〈新宿〉〜JR埼京線〜〈武蔵浦和〉〜JR武蔵野線〜〈南越谷〉ー徒歩ー〈新越谷〉〜東京スカイツリーライン〜〈越谷〉
  • 〈大宮〉〜JR京浜東北線〜〈南浦和〉〜JR武蔵野線〜〈南越谷〉ー徒歩ー〈新越谷〉〜東京スカイツリーライン〜〈越谷〉
  • 〈大宮〉〜東武アーバンパークライン〜〈春日部〉〜東京スカイツリーライン〜〈越谷〉

 越谷駅から北東部に位置する場所にあり、少しわかりにくいのでGoogleマップを参考に足を運んでみてください。

お問い合せ

TEL:080-9558-5821

MAIL:info@machi-kura.com

URL:http://www.machi-kura.com



お会計

 会計担当はお母さん。入り口扉の真正面にあるこちらの小窓から会計となり、支払いは現金のみ。

『まち蔵カフェ店内一階(レジカウンター)』

お支払い方法

現金払いのみ(クレジットカード・電子マネー不可)



まとめ

 今回、丁寧に対応していただいた蔵カフェを営まれている御夫婦のお二人。話好きのお父さんと "越谷の歴史" や "内蔵の歴史"を知れる、そんな蔵カフェの落ち着いた歴史ある雰囲気で、珈琲や軽食で休憩されてはいかがでしょうか!?

今回紹介した「まち蔵カフェ」の他にも、越谷市には古き景観が楽しめる歴史的な建造物を堪能することができる。

日光街道越ヶ谷宿 観光

  • はかり屋・・・約120年の歴史を持つ複合施設型古民家。(国登録有形文化財)
  • 岡埜(おかの)製菓店・・・明治25年創業の老舗和菓子店、冬限定の「越谷くわい銘菓」オススメ。
  • 本のある蔵 糀屋(こうじや)・・・市内で最古の洋式建造物で、読書やカフェが楽しめる。
  • CAFE803(カフェハチマルサン)・・・市民の憩いの場として親しまれているベーカリーカフェ。
  • ガーヤちゃんの蔵屋敷・・・工芸品や鉄道ジオラマが楽しめる観光物産拠点施設。

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