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【穴場絶景】秩父多摩甲斐国立公園の雄大な山々が一望”城峯山頂”の行き方

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こんにちは。

埼玉県秩父市、秩父郡皆野町と児玉郡神川町の境界にある「城峯山(じょうみねさん)」。

「城峯山」は一等三角点を持つ標高1,038mの山で、県立上武自然公園と西秩父自然公園の境に位置します。

山頂には一等三角点と電波塔があり、この電波塔の下部が展望台。

この電波塔の階段から上がったフロアが展望台となっており、360度の壮大なパノラマは秩父多摩甲斐国立公園の山々が一望できる展望は、登山者やハイカー達に大好評。

城峯山(山頂からの眺望)

そして、山頂直下にある「城峯神社」は、御鎮座1070年の古社。埼玉県内でも有数の由緒ある神社。

平将門伝説によると藤原秀郷が、城峯山に立てこもった平将門を討った後に、城峯神社を建立したと言われています。

また、城峯神社のご眷属はお犬様=大口真神(オオカミ)で、地元でのお犬様信仰は古く、城峯神社建立以前からあったようです。

神社一帯が、杉の大木や豊かな自然に囲まれ、静寂した神秘的な雰囲気が漂っています。

城峯神社(本殿)

今回は、車で県道県道284号線から林道城峯1号線。

徒歩で神社から山頂まで、登山から下山までのコースをご紹介します。

登山コースは、「城峯神社」参拝後に「城峯山頂」にある展望台目指し、圧巻な景色を堪能後、天狗岩を経由して下山します。

登山初心者の方などに、オススメとなっていますので是非ご参考ください。

”城峯神社”とは

県立西秩父自然公園の主峰城峯山は標高 1,037mであり、平将門伝説によると関東が一望できるこの地に城を築きこの山を城峯山と呼ぶようになりました。

その後、藤原秀衡が平将門を討ちここに城峯神社を建立したといわれていますが、それよりも古くからはお犬様が祭られていて今でも火災、盗難、病気の守神として信仰されています。





林道城峰1号線(起点)

この林道は民有林林道。

埼玉県皆野町や秩父市吉田町周辺を通る舗装された林道です。

途中で城峰奈良尾線が分岐、終点は上武秩父林道に接続します。

※気象条件により通行不能の場合あり。


注意事項

起点地点から「城峯山キャンプ場」までは、ほぼ舗装された路面。

それほどの悪路ではないですが、狭路林道のため走行時は以下の点に注意してください。

初めて車でキャンプ場を行かれる方は、ミニバンや大型車よりコンパクトカーか小型車両をオススメします。

  • 道幅が狭い箇所が多々あるので、対向者のすれ違いには注意しましょう。
  • 林道には小岩、落石など凹凸の場所もあるので注意してください。
  • 路面の落ち葉と湧き水でのスリップに注意してください。
  • 進行方向が死角となるカーブなどは、カーブミラーを活用し対向車に注意してください。
  • 時間帯によっては木洩れ日による、視認性が悪く、視界不良に注意してください。
林道城峯1号線(狭隘道路)



留意事項

登山出発前の留意(11月時点)

  • 靴:要所は整備されていますが、地面が凹凸している箇所があるので、滑りにくい履き慣れたスニーカーかトレッキングシューズが必要です。サンダルやヒールは絶対に避けましょう。
  • 服装: 虫刺されや転倒やケガ防止のため、真夏でも長袖・長ズボンが安心。
  • 護身用アイテム:山中を野生の熊などに遭遇する恐れがあります。熊鈴、熊よけホーン、熊撃退スプレーなどの所持をオススメします。
  • キャンプ場コース:駐車場→キャンプ場→御神殿(右回り)
  • 杉並木コース:駐車場→杉並木→御神殿(左回り)

雄大な山々を見下ろす標高1000mの絶景地にある「城峯山キャンプ場」。

秩父連山や浅間山、八ヶ岳などを望める山頂からの展望は360度のパノラマの絶景を見ることができます。

昼間は壮大な景色に癒され、夜は透き通った空に輝く星を眺めてゆったりと、思い思いのくつろぎの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

住所・・・〒369-1504 埼玉県秩父市吉田石間4713
電話番号・・・049-477-0573(新井進宅/受付時間 8:30~17:00)

※ ご予約はご利用日の7日前までにお願いいたします。 
※ 冬季は水場凍結のため休業いたします。
※ 城峯ふれあいの森内にあり、間近まで車で入れます。非常勤の為、予約が必要となります。(管理人:城峯神社神官・新井氏が管理)


石牌書かれた杉並木三百本の参道。

駐車場から「杉並木参道」へ、緩やかに登り本殿まで続く並列した杉の間を木漏れ日が指す神秘的な空間。

山頂へ行く前に本殿に参拝後、本殿周辺を散策。

本殿置く拓けた敷地からでも、「秩父多摩甲斐国立公園」の雄大な山々が一望することができます。

平将門伝説を伝える社、祭神は春日の神

 当社の鎮座する「西秩父の雄」城峯山(標高一〇三八m)は、平将門伝説につながる山として昔から知られる一等三角点を有する名山である。

 天慶年中、俵藤太秀郷らによって追われ、敗走した将門は僅かの手勢を率いて城峯山に立て籠もったが、ここも安住の地ではなかった。今でも「将門の隠れ窟」と呼ばれている険阻な岩の割れ目ともいえる窟があるが、行動を共にしてきた愛妾の桔梗前によってこの隠れ窟を敵に通じられ、将門は斬られてしまったと伝えられる。

 当社の創建も、このような将門伝説に重なっており、社記は「天慶五年四月、この地に逃げ行った平将門を城山にて討ちとった源秀郷が山頂下、平らな所に藤原一族の氏神である春日四柱を勧請し、また猿田彦大神を高岩に鎮座して奥宮と称し、日本武尊を鎮祭して中宮と称せり」と伝えている。

 秩父には日本武尊の東征を物語る神社や山が数多くあり、地理的に見て、城峯山に鎮座する当社も古くはこれら神社のように日本武尊の伝説を有していたのであろうが、記録をとどめていない。又、秩父の山々に多いお犬信仰を持つ神社の一つに数えられ、春の大祭に御者属神札の貸し出しが盛んで多くの人々が火防盗賊除けの祈願をし、お犬様(神札)をお借りして帰る信仰が翌年の参詣につながっている。春山の大祭当日、古木の杉並木参道に、崇敬者の”願果し”として古くから奉納される「千本旗」が立ち並ぶ様は霧露に浮かび上がり荘厳な様相を呈する。

 尚、このお犬言仰は当城峯神社から発生し郡市内御者属信仰のある神社に拡がったとも謂われている。

城峯神社 御由緒



城峯神社を左手に進み、登山道へ続く木段を登っていきます。

途中には、二つの分岐点に差し掛かり、「城峯山頂」の道標となるここからスタート。

今回は、「城峯山頂」コースから山頂へ、その後奥社を経由して「天狗岩」を目指します。

「天狗岩」から奥社を経由し「城峯山頂」へと時計回りに進んでも周回できます。


今回は、「城峯山頂」方面へ進み山頂へ目指していきます。

城峯山頂コース

城峯山頂コース:分岐道標→奥社→城峯山頂・電波塔(反時計回り)

・城峯神社
↓15分
・山頂部/電波塔
↓10分
・「天狗岩の入り口」
↓5〜10分
・「城峯神社」

基本的に、緩やかな上り坂が続きます。

時折、木段や一部区間に凸凹の岩が滑りやすくなっています。


「城峯山頂」の反対側は、直接「天狗岩」へ続きます。

天狗岩コース

・「天狗岩の入り口」
↓5〜10分
・「城峯神社」

⚠️入り口前には注意看板があるので必ず確認してください。

登山というよりはクライミングのような感覚、岩山の断崖絶壁を鎖を使い登っていきます。

注意事項

今回、訪れた11月中旬。

緩やかな山道には、大量の落ち葉があり、上り・下りともに足場は滑りやすいので気を付けてください。

また、一部区間の山道には木の根が張り出した箇所や岩の凹凸もあるので注意してください。

城峯山 登山道(凹凸)



「城峯神社」から「城峯山頂」まではおよそ、15分から20分くらい。

木々が拓けた山頂部に、高くそびえる電波塔に到。

電波塔の直下には、中継所がありますが一般者は立ち入り禁止となっています。

一等三角点のある山

 三角点とは三角測量によって水平位置(緯度・経度)の求められた点で測量の基準となっています。

 一等三角点は明治21年陸地測量部が新設され、日本の基本図として1/50,000地形図を作成するのにあたってその骨格となる三角網を設定する為に造られました。

埼玉県内には一等三角点が11箇所設置されており山岳地帯では三宝山(2,483m)、雲取山(2,018m)、堂平山(876m)、物見山(375m)、城峯山(1,038m)の5ヶとなっています。

そのうち城山頂からは三宝山、雲取山、堂平山を見ることができます。

またここから見える男体山、袈裟丸山、赤城山(地蔵岳)、武尊山、子持山、谷川岳(一ノ倉岳)、榛名山(榛名富士)、赤久縄山等にも一等三角点が設置されています。どの山でしょうか。 地図を拡げて調べてみましょう

環境庁・埼玉県

これが城峯山(1037.8m)360度パノラマ展望台からの眺望は圧巻。

左側には武甲山(1,304m)、眼下には小鹿野町市街地、目の前には両神山(1,723m)、その奥には、”埼玉県の最高峰”となる三宝山(2、483m)。

平日ということもありこの日は、他の登山者は誰も居らずゆっくりと風景を独り占め。

基本的に、キャンプの繁忙期以外は人気の少ない穴場スポットかもしれません。

秋晴れとな空気が澄んで視界が良好、広大な山々くっきりと目に焼けつけた後は次のスポットへ。

「城峯山頂」の登山ルートは、「城峯神社」からと反対側の「石間峠」方面からもアクセスができます。

山頂から引き返し”道標”通りに行く、奥社を通り過ぎ「天狗岩」へ続く道は少し狭まります。

大きな断崖に突き当たると、岩上から吊るされた鎖は登山というよりかはクライミング。

”警告標識”に記されているのように、万が一の場合は自己責任ですので気を付けてください。

岩山に登る際は、命綱等なく岩の凹凸により足場が安定しないので注意してください。

警告

将門の隠れ岩への登頂は、「自己責任」で!

上級者、経験者以外は危険です。

自信のない方は、登頂を控えて下さい。

※隠れ岩は、約18m登った地点です。

将門の隠れ岩(警告標識)



「天狗岩」の入り口から来た道を下るように降りていき、道標に記されている”城峯神社”方面に進んでいきます。

スタート地点となる”分岐点の道標”に戻ってきました。あとは道なりに神社まで下りていきます。

今回のコースは、登山時間はおおよそ30分もあれば回れるので、気軽ないい運動になります。

登山初心者の方やトレイルランニングの方などオススメですので、是非出掛けてみてください。

伝説悲劇の城峯物語(将門伝説)

 関八州を平定し、その後下総の野に敗れ、この山に城を築き、名を幡武山石間城と名付け、それまで石間ケ岳といっていたこの山に城ができると、里人も城峯山と呼ぶようになりました。

 そこで下野田(栃木県)の豪族、藤原秀郷が兵を引き連れ、今の吉田小学校の高台に陣を張り、にらみ合いになる。

 このころ、将門の愛妻、桔梗はときどき城を抜けて、いずれかに姿を消すのを知り、将門は桔梗が秀郷に内通したものと思い違い怒って桔梗を斬りすてました。無実の罪で斬られた桔梗の亡霊は落城後も消えず、秋の草花はかずかず咲くが、桔梗の花だけは今も見ることができません。

”秋の七草うすむらさきの花の桔梗がなぜ足りぬ 城峯昔の物語”

秩父小唄



住所・・・〒369-1504 埼玉県秩父市吉田石間4713
電話番号・・・049-477-0573(新井進宅/受付時間 8:30~17:00)
車でお越しの場合・・・関越自動車道 花園IC下車 約70分
※ ご予約はご利用日の7日前までにお願いいたします。 
※ 冬季は水場凍結のため休業いたします。
※ 城峯ふれあいの森内にあり、間近まで車で入れます。非常勤の為、予約が必要となります。(管理人:城峯神社神官・新井氏が管理)



「道の駅みなの」→ 13km(25分)→「城峯山キャンプ場入口(県道284号線)」→ 約6km(15分)→「城峯山キャンプ場/城峯神社」。

皆野町に魅力的なスポットが豊富にあり、自然も豊かで、春は新緑、秋は紅葉、冬には雪化粧と、四季折々の景観が楽しめます。

「道の駅みなの」には、野菜直売所やおにぎり屋さん、うどん・そばなど豊富なメニューのあるや食事処もあります。

まだまだ、”皆野町”の魅力は沢山あり、これからのシーズンには出掛けたくなるオススメの観光地ですね。

道の駅みなの(外観)

皆野エリア観光

  • 道の駅みなの・・・近くを流れる清流の荒川での川遊び、船下りなど四季折々楽しめるスポットが多数。地元のの野菜や果物、特産品などが人気。
  • 秩父温泉・・・”満願の湯”、”星音の湯”、”和銅温泉”、”武甲温泉”、”道の駅両神温泉薬師の湯”…etc
  • 天空の楽校・・・以前学舎であった跡地を再活用し、山々が一望できるカフェとしてリユース。1下記記事参照)
  • 華厳の滝・・・札所34番の水潜寺から600mほど奥の所に落差12mの”秩父華厳の滝”。2下記記事参照)


※1:”天空の楽校”への行き方や食事、テラスからの眺めなど、こちらの記事をご参考ください。


※2:”華厳の滝”への行き方や滝の雰囲気など、こちらの記事をご参考ください。

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