こんにちは。
東京にある下町、今なお訪日観光客で大人気の浅草。

- 隅田公園の桜
- 隅田川花火大会
- 浅草寺
- 仲店通り
- 東京スカイツリー
- 浅草花やしき
- ホッピー通り
などなど巡るスポットは数多くある観光名所でもあるが、観光業以外にも昔から産業としても有名な下町。
台東区の地場産業である皮革関連産業は靴、鞄をメインに、ジュエリー・貴金属関連、伝統工芸品が集積された製造や卸売業が盛んな場所。
今も多くの老舗企業が長年にわたり事業を続けています。
主に浅草生まれの革靴メーカーは数多くあり以下の革靴メーカーも人気のあるレザーシューズメーカー。
そんな、レーザー好きなら誰もが一度は耳にしたことのある日本を代表するクラフトブーツブランド「Rollig Dub Trio(ローリングダブトリオ)」の直営店となる『THE BOOTS SHOP』。
今回、ローダブと東京サンダルの直営店となる自社製メーカー『THE BOOTS SHOP』に伺ったので、店内の雰囲気や在庫状況などご紹介します。

Rollig Dub Trioとは
2007年に東京浅草で生まれたファクトリーブーツメーカー。
2010年には、サンダルをラインナップした東京サンダルもブランドスタート。
”履き手を思いやる創意工夫がなければ素晴らしい靴は生まれない”
クラシックアメリカンの靴をイメージし、素材から工法までディテールに拘ったブーツメーカー。
海外にはアメリカからアジア圏までセレクトショップがあり、世界中に展開される日本のもの作り。
クラフトマンが一つ一つ丁寧にこだわりが詰まったMADE IN JAPAN、国内から海外まで世界へ送り続けている。

コンセプト
履き手を思いやる創意工夫がなければ素晴らしい靴は生まれないと考える。
素晴らしい靴には、ピリピリとした緊張感と、包み込む様な愛に満ちている。
〜 CRAFTMAN SOUL 〜
職人のこだわりやプライド、自信が魂となり靴に宿る。
出典元:THE BOOTS SHOP HP
店舗内観
筆者が入店時に一番最初に目に飛び込んで来たのは、壁一面が白の覆われた清潔感のある和テイストな印象。
ブーツショップと言うよりかはアトリエのような雰囲気。
吹き抜けのような高い天井には、木材の骨組みにスポットライトなどが施され、靴屋のイメージとは少し違った空気感づくりが一層気分を高揚させます。
店内の一部にブーツをディスプレイするための彫刻を施した欄間を加工された什器や観葉植物のレイアウトで落ち着いた雰囲気にさせてくれます。
また、ブーツ以外にも全てが”MADE IN JAPAN”である職人達が生み出した匠技の陶器や絵画なども展示されています。

一番に印象を受けたのは、レジカウンター上の壁にはポスターや雑誌のカバー、絵画などが飾られ、その中でも目を引いたのは、右上に掛けられたフィンセント・ファン・ゴッホの”古靴”。
そのうち一つの絵に描かれている内羽根のブーツをモチーフとし製作したブーツがROLLING DUB TORIO Series Rの「ヴィンセント」。
ゴッホの”靴”とは…


1887年にゴッホが絵画を学ぶ為にパリを訪れた際、ゴッホ自身が履いていた革靴を描いたもの。
「靴」は、オランダのポスト印象派画家フィンセント・ファン・ゴッホが1886年9月から11月にかけてパリで完成させた絵画。
この作品はアムステルダムのファン・ゴッホ美術館に所蔵されています。
1886年のこの作品に加え、ゴッホは1886年から1887年にかけて、同じ主題を題材にした別のバージョンも制作しました。
試着スペース
店内の一角に設けられた試着スペースには、日本の伝統工芸品から観葉植物、エイジングサンプルなどが展示。
群馬県は富岡市”Hagiwara art works”から、青い陶芸家として萩原将之氏の陶芸作品は、THE BOOTS SHOP内にて定期的に個展が開催されているそうです。
その他にも、和風なベンチに腰を下ろせば、白色の壁面には大阪出身の樋上純氏が手がけた漆革(しっぴ)作品。
また、筆者が一番に心を惹かれた革靴には欠かせない、淺野鍛冶屋(あさのかじや)謹製の靴箆(くつべら)が販売されています。
淺野鍛冶屋謹製の靴箆
淺野鍛冶屋様とのプロダクトが実現。
モデルはロングタイプ(55cm)とショートタイプ(19cm)の2種類。革靴屋と刀鍛冶
普段接点の無い業種が互いをリスペクトしたプロダクト。
刀匠が一本一本、焼きを入れ叩き出す事で、強度を増し鈍い輝きを放つステンレス鋼の靴べら。
手に馴染む曲線と重量を求め試作を重ねました。モノが溢れ返っている時代だからこそ
不必要な物への面白さがあると考えます。
全てに刻印・シリアルナンバーを刻み製作致しました。室町時代から続く、岐阜県関市が誇る日本の伝統技術、刀鍛治の業。
出典元:THE BOOTS SHOP
古くから刀鍛冶職人は「天下泰平」を願って刀を造ってきました。
刀匠房太郎は、二十五代藤原兼房の元で6年修行し、およそ20年の歳月を掛け、刀鍛冶の業と心を学んできました。
”淺野鍛冶屋”とは…

2004年岐阜県関市にて創業、2006年岐阜県羽島市に鍛錬場を移転。
2012年フランスでの日本刀公開鍛錬を皮切りに国内外から招聘され、世界各地の鍛冶職人・学芸員・研究家と国際交流を実施。
世界最古の技法と最高峰の鍛冶技術をもち日本の刀鍛冶が必要とされており、刀匠本人の知識力と探検心で鋼の研究等に協力しています。
ラインナップ
スタッフに伺ったROLLING DUB TORIOの売れ筋1位と2位。
やはりこちらの短靴のCOUPEN(コッペン)とサイドジップのCASPER(キャスパー)。
他にもGRIFFIN(グリフィン)、レースアップのROOTS(ルーツ)、ROOTS ENGINEER(ルーツエンジニア)など生み出す革靴すべてがヒット商品。
そのヒット商品が生まれるまでには、社内での試作品からセレクトショップの内覧会を経て、試行錯誤を繰り返しエンドユーザーまで受け入れられる物だけが一般販売されているそうです。
サイズバリエーションも、”4(22cm)〜12(30cm)”とサイズ展開も広く、女性から大柄な男性まで着用ができるのは嬉しい。
素材については、代表的なのはクロムエクセル、ホースフロントレザー。
季節に合わせたスウェードや、国産和牛の神戸牛を試みる姿勢など、デザインから素材選びに於いても常に挑戦の意欲を感じます。
CASPER(キャスパー)
縫い合わせなしの平面の一枚革をクリッピングで立体的に癖付けした状態から作り上げられています。
一枚の革を足型に立体加工する技術は熟練の職人技としか言いいようがない。
完成後の造形美は、手にした瞬間、まるで芸術作品を手にしたような感覚に。
履き物の枠を超えアート作品のような感覚に陥り、店内で眺めるだけでも見惚れてしまう。

ソールはコルクで作られているオリジナルのクレープソール。
ヒール部分も自社製使用し、円を書いたような模様は、京都の龍安寺や大仙院などの庭園として有名な”枯山水”をイメージ。
履いてしまえば目に見えない部分も凝るのはところが流石のデザインブーツ。
シリーズ | Series A |
モデル | CASPER |
素材 | Horsehide / Chromexcel / Kobe Shrink Leather / Suede… |
カラー | Black / Brown / Green / Red… |
販売価格(消費税込) | ¥ 99,000 |
Series A
ROLLING DUB TRIOのA品番。
ミッドカットブーツCOUPEN や、サイドゴアブーツSTAN、サイドジップブーツCASPERを始めとする 言わばROLLING DUB TRIOの代表モデルです。
木型にはCBT02(D-E)という つま先にボリュームのある ラストを採用。
”クリッピング”とは…
クリッピングとは、長い甲革(アッパー)を立体的な形に成形する作業工程。
縫製する前に、専用の板などを使って革に立体的な癖をつけることで、ブーツの甲から足首にかけての曲線を一体の革で作る技法。
革に熱を繰り返し加えて、立体的な癖付けをする。
主に、ジッパーブーツやサイドゴアなどにこの技法を用いる。
COUPEN(コッペン)
絶対に外せないもう一つの人気商品。
ROLLING DUB TORIOの中でも唯一短靴を代表する一足コッペン。

シリーズ | Series A |
モデル | COUPEN |
素材 | Horsehide / Kobe Shrink Leather / WANDERWALL - TORONTO STEER / Guidi Calf… |
カラー | Black / Brown / Green / Red/ Black Greentea Core / Gray… |
販売価格(消費税込) | ¥ 85,800〜 |
Series A
ROLLING DUB TRIOのA品番。
ミッドカットブーツCOUPEN や、サイドゴアブーツSTAN、サイドジップブーツCASPERを始めとする 言わばROLLING DUB TRIOの代表モデルです。
木型にはCBT02(D-E)という つま先にボリュームのある ラストを採用。
etc
こちらの棚には、グリフィン・ジョドファー、ルーツ、エンジニアなどのブラックブ・ラウンのサンプルが展示されています。
Series
- ROLLING DUB TRIOの【BF品番】 ”ROOTS ”。
- ROLLING DUB TRIOの【BN品番】 ” GRIFFIN”。(ROOTSシリーズの対となる新たなモデル)
- ROLLING DUB TRIOの【R品番】。
(画家のVincent Willem van Goghや、Jean-François Milletなどの絵画からモデルのイメージソースを得るなど他のシリーズとは趣向の違うモノとなっております)
GOODS
続いては、レザーブーツ以外にも、財布から鞄、靴下なども色々なラインが展開されています。
そのひとつとして、「ROLLING DUB TRIO」が提案するバッグシリーズ”ラゲッジレーベル”。
非常に撥水性の高くしなやかで上質感ももちあわせ、アウトドア感もありどこか品のあるバッグ。
こちらは、手触りが良いヌバックのような質感の" 高密度ミリクロス "を使用しています。
肉厚で耐久性に優れた" オイルドバケッタレザー "や" ホースレザー "を使用した逸品は、是非店舗で現物を手にとって見ていただきたい代物。

TRAVELER BACK PACK

MODEL | TRAVELER BACK PACK |
素材 | 超高密度ミリクロス、オイルドバケッタレザー |
サイズ | W:330mm / H470〜560mm / D150mm |
容量 | 約25L |
カラー | BROWN / BEIGE |
販売価格(消費税込) | ¥99,000 |
TRAVELER BACK PACK
超高密度編みが実現させた驚異の撥水性。
ROLLING DUB TRIOが提案するバックパックの形。
ナイロンとポリエステルを日本の工場で超高密度にニット細みした特殊生地となります。
英国軍の航空パイロットの防寒用としても用いられ、水の粒子が通らないほどの高密度な生地。
ナイロンの元から備わっている撥水性に加え、ペンタイルの透湿機能を追加しています。
レザーはイタリアはトスカーナ地方にて1000年に渡り受け継がれてきた伝統的な製法でなめした肉厚で上質な牛革。
バックルやスナップボタンにはRDTロゴをあしらった重厚感のある金員を採用しました。
出典元:THE BOOTS SHOP
BACK PACK

MODEL | DAILY BACK PACK |
素材 | 超高密度ミリクロス & Italian horsefront leather |
サイズ | W330mm / H400mm / D140mm |
容量 | 約13L |
カラー | BROWN / BEIGE |
販売価格(消費税込) | ¥55,000 |
DAILY BACK PACK
超高密度編みが実現させた驚異の撥水性。
シンプルなデイリースタイルのバックパック。
シンプルながらもレザーとオリジナル真鍮パーツで高級感のある仕上がりに。
内部にはパソコン収納や小物ポケットも完備しました。
素材は、ナイロンとポリエステルを日本の工場で超高密度にニット編みした特殊生地となります。
英国軍の航空パイロットの防寒用としても用いられ、水の粒子が通らないほどの高密度な生地。
ナイロンの元から備わっている撥水性に加え、ベンタイルの透湿機能を追加しています。
出典元:THE BOOTS SHOP
TOTE BAG

MODEL | TOTE BAG LEATHER |
素材 | Horse Hide made by Italy & Japan |
サイズ | W 40cm x H 31cm x D 11cm |
容量 | 約14L |
カラー | BROWN HORSE / |
販売価格(消費税込) | ¥71,500 |
TOTE BAG -LEATHER
ROLLING DUB TRIOが提案するオールレザーのトートバッグ
密な繊維組織と自然で滑らかな肌目を持つイタリア産ホースハイドレザーを使用した逸品です。
ホースハイドが持つ牛革とはひと味違う風合いを最大限生かすために、極カシンプルに制作致しました。
しっかりとコシがありつつも一枚革なので軽く普段使いし易い仕様です。
内側には小物用のポケットと、鍵などを付けることができる革製のリーシュコードを配置。
ストラップの根元と両脇のスナップで、バッグの口を閉じ薄くコンパクトにご使用いただけます
出典元:THE BOOTS SHOP
Wallet
Rolling Dub Trio, TOKYO SANDALのデザイナー徳永勝也氏によるレザープロダクトライン。
素材は堅牢性・耐久性に優れた3mm厚の革を使用した、何十年でも使い込める財布となっています。

Wallet
- 【L ZIP WALLET】 ¥66,000(前列手前)
- 【MIDDLE TRACKERS WALLET】 CORDOVAN:¥88,000(前列中央)
- 【CARD CAS -DOUBLE-】 CORDOVAN:¥60,500(前列奥)
DETAILS
3mm厚の靴底用のベンズを用い、厚さを強調させたデザインは漢らしさを感じさせる財布。
”靴底用ベンズ”とは…


靴底用のベンズとは、動物の皮(原皮)の背中など、繊維が密で丈夫な部分を、靴底に適した硬く丈夫な状態に「なめし」て作られた革。
キーホルダー

MODEL | HONE-HONE |
素材 | Horsebutt Leather |
サイズ | 175mm x 50mm (Size including O-ring) |
カラー | BLACK HORSEBUTT / BROWN HORSEBUTT |
販売価格(消費税込) | ¥3,960 |
ブーツ生産過程の端革で制作した愛らしい表情のレザーチャーム「HONE-HONE」
「再生」「復活」を意味し、時としてお守りや縁起物などとしても用いられてきたスカル。
食肉からの副資材として出る皮を用いる私達にとって、それを余すことなく使い切ることが使命だと思っています。
昭和50〜60年代スカルをモチーフにしたファニーでどこか憎めない顔つきが魅力的。
ブラックのほか、ブラウンも製作いたしました。
チャームとしてお使いください。※端革での生産のため、小さな傷やシワなど個体差がございます。
出典元:THE BOOTS SHOP
Date & Access
上野から浅草がある台東区は、昔から履き物や問屋などが多く存在するエリア。
多くの会社や店舗が連なるエリアの中でも浅草には複数の靴屋が点在しています。
今回お邪魔した『THE BOOTS SHOP』の場所やトピックスはこちら。
土曜日や日曜日よりかは、開店時間が長くないものの平日に伺うことをお勧めします。


【営業時間】 木金・・・OPEN 15:00〜CLOSE 19:00
土日・・・OPEN 13:00〜CLOSE 19:00
【休店日】 毎週月・火・水曜日
【住所】 〒111-0033 東京都台東区花川戸 2-2-6 EBISUビル 1F
【電車の場合】 浅草駅徒歩5分(入り口は大通り沿いとなります)
『THE BOOTS SHOP』さんのGoogleMapはコチラ。
Social
『THE BOOTS SHOP』では、新商品入荷の紹介やイベント情報、営業日などお店のInstagramからタイムリーにPostされているので是非フォロー&チェックしてみて下さい。
まとめ
店内では革靴好きにはとにかく最高の空間であり、デザインや技術、ブランド価値などを高質な革靴を眺められ、有意義な時間が過ごせると思います。
店内の各所には、”コッペン”、”LORO”、”グリフィンキャスパー”など様々なモデルのAging Sampleが展示されており、購入を検討される際に、経年変化をイメージしながら吟味するのもブーツ選びの醍醐味です。
レザー界隈では、よく耳にする”茶芯(TEA CORE)”表面の塗装を剥がれ、グラデーションのように芯となる革の茶色が浮き上がるAging Sample。
黒ベースに茶が浮かび上がるAging Sampleを見れば見るほど、、愛着感も掻き立てられブーツ沼にハマっていく。
クラフトマン一人一人がアッパーからソールまで職技を駆使して仕上げられた美品ばかり。
妥協なく作り上げられた上質なブーツだからこそ、誰もが手にしたがるのはその証拠でしょう。
人気過ぎる故に、店舗在庫は残念ながら欠品状態、現物としてあるは、店頭にあるサンプル品のみ。
ですが、お店に足を運び試着などを楽しみつつ、来年の出来上がりが待ち遠しいです。